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ホリエモンさんの子宮頸がんワクチンの活動

ホリエモンさんが政治家に頭を下げてでも推奨してくださっている子宮頸がんワクチン。その活動、本当にありがたいです。

 

ホリエモンが政治家に頭を下げてまで「子宮頸がんワクチン」を推進する理由

http://www.itmedia.co.jp/business/articles/1901/18/news015.html

 

 

ただ、子宮頸がんはワクチンだけでは守りきれないのです。子宮頸がんはとにかく細胞診検査をしていくことが何よりも大事なのです。その理由をこれから説明します。

 

子宮頸がんの主因と言われているハイリスク型HPVは15種類以上。一般的な子宮頸がんワクチンは2種類のハイリスク型HPVしか含まれていない

 

現時点で子宮頸がんの主因となるHPVの型は15種類以上発見されています。そのうち、子宮頸がんワクチンに含まれているのは2種類、多くても7種類(9価ワクチンと呼ばれるものですが、9種類のうち2種類はイボの原因となる型で、子宮頸がんには関連がないもの)。もちろん、一番メインと言われている16型と18型の2種類で、60〜70%程度の子宮頸がんは、このどちらかの感染によるものだと言われています。

 

でも、それについて知らなかったら、説明が十分でなかったら、のこりの30〜40%はほかのHPVによって子宮頸がんになってしまう可能性があるのだということを知らなかったら?間違った安心になってしまいますよね。

 

子宮頸がんの「前がん」は、細胞に異常が見られて初めて「前がん」になる

 

ホリエモンさんも説明している異形成。これがまさにがんへの足取りです。

 

軽度異形成がベセスダシステムではLSIL(ローシル)と呼ばれるもの、中等度から高度異形成がHSIL(ハイシル)と呼ばれるものです。HSILが「がんになりかけ」なのです。HSILには上皮内癌と言って、浸潤のないがんという分類も含まれるので、正確にはほとんどがん、という場合もあります。

 

HSILという細胞診の診断がつくと、その部分の組織をとって、本当にがんになっていないか、浸潤していないのか、という確認をする検査になります。以前のブログでご紹介させていただいた古村比呂さんが、この検査をされていましたよね。

 

これは、細胞を見て判断すること。ワクチンを打っていても、HPVの遺伝子検査をしても、細胞の変化は見れないのです。ワクチンを打っていても、他のHPVによって細胞ががんに向かっているかもしれない。また、子宮頸がんのうち20%ある腺癌のうち一部はHPVに関連がないかもしれないともされています。

 

それなので、ワクチンを受けていても、セックスをしているなら、していなくても20代になったら、本当の意味で子宮頸がんから命を守りたいのなら、子宮頸がん検査を受けることがなによりも必要なのです。

 

「ワクチンを接種したから私は大丈夫」と、検査を受けなくなることが一番危ない

 

HPVワクチンには全部のHPV型が含まれていないこと、HPVに関係無いがんがあること、そして、前がんかどうかは細胞を見てみないとわからないこと、このような大事なことを知らずに、「ワクチンを接種したから私は大丈夫」という、間違った安心だけを手に入れてしまったらどうなるでしょう。

 

それから、ワクチンの効果はどれくらい続くのでしょうか?ガーダシルなどは10年は感染が守られるという発表としているのを数年前ですが読んだことがあります。10年です。それで十分でしょうか?

 

例えば12歳でワクチンを打って、10年後の22歳、「ワクチンを接種したから私は大丈夫」と思っていたら、どうなりますか?一番性行為が活発になるこの年代に、ワクチンの効果が切れてしまっているかもしれません。

 

せっかく副反応のリスクを踏まえた上でワクチンを接種しても、いざセックスするようになったらその効果が消えていた。それにも関わらず、間違った安心感を持っていたがために、HPVに感染していた。

 

30歳、ワクチンの効果が切れて8年、結婚をしてやっと子供を授かり始めての妊婦健診で子宮頸がんが発覚。HPVはワクチンを受けていても「マザーキラー」になり得るのです。

 

だから、HPVワクチンと子宮頸がん細胞診検査をセットで伝え、セットで実行していくことが本当に本当に本当に大事なのです。私は子宮頸がん検査をしなくていいという勘違い、セックスをするようになっても子宮頸がん検査を受ける習慣がない、ということが一番怖いのです。

 

しつこく言います。

 

子宮頸がんワクチンを打った=検査をしなくていい、になってしまうことが一番恐ろしいことなのです。

 

 

なので、ホリエモンさん、是非、是非、是非!!!!これからの子宮頸がんワクチンを進めていくお話ので、子宮頸がん細胞診検査の重要性も一緒に伝えてください。ワクチン=安全ではないことを、伝えてください。政治家の皆さんに頭を下げてくださっているホリエモンさんに、私が今ここで、頭を下げてお願いします。

 

ちなみに先日参加した、日本臨床細胞学会の講演で、18型に感染するとがんになる可能性が他の型に比べてダントツ高いという発表がありました。ちゃんとHSILまでに見つけて、切除しても、また再発してがんになってしまうことですら多いと。だから、18型が含まれているワクチンを受けておくことは、本当に意味があることなのかもしれないと強く思いました。正直私はその講演を聞くまでは「ワクチンなんか受けなくても、検査だけ定期的に受けてれば十分と思っていました」が、今はワクチンを受ける価値はとてもあると思います。

 

自分自身、HPVのタイピング検査をして18型に感染がないことを確認した上で、ワクチンを受けようかな、とすら思っているほどです。

 

そして最後に、こちらに関して。

 

”僕も活動を始めてから知りましたが、このHPVというのは男性にも感染してがんを巻き起こすのです。例えば咽頭がんや陰茎がん、肛門がんの原因としてHPVがあります。特に咽頭がんですね。喉などにできるがんはHPV由来のものが多いといわれています。だから実は男性もワクチンを打った方がいい。僕もHPVワクチンを打っています。”

 

女性が子宮頸がんの主因となる、ハイリスク型のHPVに感染するのは、主にセックスの時。亀頭や陰茎にはほとんど発症することがなく、ウイルスを保持している自覚のない男性とセックスをすることにより、膣内にHPVウイルスが運び込まれ、肌のように強くない膣内、子宮腟部の細胞にセックスの刺激や摩擦により目に見えない傷ができることによって感染するのです。

 

男性にもHPV検査が必要、という理由は、我が身の危険というよりも、大切な女性を守るためという認識を持っていただきたい。そして間違っても、「女性が持っていたHPVのせいで、俺ががんになった」などという女性を非難するようなことにだけはなってほしくありません。

 

もともとどちらが、という攻め合いをするのではなく、私たちの中に来てしまったHPVと一緒にどう付き合っていくか、ということが大切なのではないでしょうか?責め合うから醜いことになる。お互いの同意があって感染したのだということを、しっかりと認識していただきたいと思います。

 

HPVががんになってしまうのはキーポイントは「持続感染」です。お互いのウイルスが自然消滅するまでセックスは控えて持続感染を避ける、その間はいっぱいハグして過ごすなど、思いやる気持ちを持って乗り越えてほしいと思います。

 

確かに、前回の日本性感染症学会でもHPV関連の咽頭がんが増えていることが報告されていました。でも、その危険は男性ではなく女性にも多くにあるのです。風俗はお口でのサービスが多く、のどの性感染症やがんが本当に増えてきています。

 

それも、売る人がいて買う人がいるからその感染は広がっているのです。どちらが悪いなんて、言えませんよね?どっちもどっち。ただ、そこから家庭に持ち込むのだけは間違っている。だから、風俗で働くならマメに検査をする、風俗に行くなら検査結果が出るまで奧さんには触れない、これくらいの認識と覚悟を持って、風俗などを利用してほしいと思います。

 

風俗でなくても、オーラルセックスはとても一般的に行われている現代です。性器じゃないから性病、性感染症にならないという観念は捨てましょう。

 

不倫とか浮気とか、ないに越したことはないけど、やむを得ない事情でそのような関係がある場合は、せめてその辺ちゃんとして欲しいですよね。家庭内にはもちこまない、が原則。

 

ということで、ちょっと脱線もし、長くなりましたが、これが先ほどツイッターで私が「これからブログ書く!!!」と宣言した、伝えたかったことです。

 

ホリエモンさんの今までも、そしてこれからの活動にも感謝し、心より応援しています!

 

本当はHPVワクチンを受けるタイミングについても書きたいのだけど、また長くなるので、続きはまた今度にします。

 

私の声、ホリエモンさんに届け💕💕💕